青色申告会に入会すると「ブルーリターンA」という確定申告ソフトを勧められると思うのですが、
「ブルーリターンA」は時代遅れのソフトなので、買わない方が良いよ!
ということを紹介したいと思います。
ブルーリターンAを買わない方が良い理由
手書きで確定申告することに比べれば、ブルーリターンAもかなり優秀なんですが、
クラウド系のソフト(MFクラウド確定申告など)と比較すると、ブル―リターンAは「うんちじゃん」と言わざる得ません。
比較すると、以下のような感じ。
手書き<<<超えられない壁<<<ブルーリターンA<<<<<<<<クラウド系のソフト
というわけで
「なぜブルーリターンAはうんちなのか?」を僕が愛用しているクラウド系ソフト「MFクラウド確定申告」との比較表を使って説明したいと思います↓。
○
| 料金 | ✕
|
---|---|---|
△ | ユーザーインターフェースの使いやすさ | ○ |
✕ | 金融機関の口座情報などを取り込める | ○ |
パソコン | データの保存場所 | クラウド |
○ | ネット回線がなくても使える? | ✕ |
✕ | マルチプラットフォーム対応 | ○ |
✕ | グラフなどを使った解析機能 | ○ |
△ | 将来性 | ○ |
○:優れている
△:微妙
✕:ダメ
料金
例えば、10年スパンで考えてみると、
ブルーリターンA | MFクラウド確定申告 | |
---|---|---|
27,000円 | 1年目 | 11,760円 |
0円 | 2年目 | 11,760円 |
0円 | 3年目 | 11,760円 |
9,000円 | 4年目 | 11,760円 |
0円 | 5年目 | 11,760円 |
0円 | 6年目 | 11,760円 |
9,000円 | 7年目 | 11,760円 |
0円 | 8年目 | 11,760円 |
0円 | 9年目 | 11,760円 |
9,000円 | 10年目 | 11,760円 |
という感じで、
- ブルリターンA:54,000円
- MFクラウド確定申告:88,000円
となり、ブルーリターンAの方が安くなります。
「年末に一気に確定申告を終わらせる!」みたいな人の場合、1ヶ月だけ契約すれば1,280円(月会費)しか掛からないので、ブルーリターンAより安く済ませることも可能だったりします。
ユーザーインターフェースの使いやすさ
これについては「実際に使ってみてください」としか言いようがないのですが、
MFクラウド確定申告のほうが、遥かに使いやすいです。
例えば、↓の仕訳画面を見てもらったら分かるように、
MFクラウド確定申告の方は、使いやすくするための工夫が色々とされているのに対し、
ブルーリターンAの方は旧時代的なUIです。
▲ブルーリターンAの仕訳画面 →勘定科目をわざわざリストから探し出さなければいけない | ▲MFクラウド確定申告の仕訳画面 →文字を入力すれば、その文字が含まれる勘定科目に絞れたりする |
ただ、ブルーリターンAにも良いところはあって、実際の「青色決算申告書」や「確定申告書」に書き込むような形で入力できたりするんですよね↓。
これについては、MFクラウド確定申告などにはない機能なので「分かりやすいなぁー」と思います。
(とは言ったものの、別になくても困らない機能ですが・・。)
金融機関の口座情報などを取り込める
これが一番大きな違いなんですが
MFクラウド確定申告では
- 銀行口座
- クレジットカード
などの入出金の情報を取り込むことができて、その情報を使って仕訳することができます↓。
▲MFクラウド確定申告の自動仕訳画面 →「登録」ボタンをポチポチ押していくだけで仕訳が完了するので、めちゃくちゃ楽チンです。 |
で、
ブルーリターンAには、この機能が付いていません。
なので、銀行口座やクレジットカードの入出金明細とにらめっこしながら、1つ1つ人力で仕訳する必要があります。
1つ1つ人力で仕訳する必要があるので、
・ミス(二重計上など)しやすい
・面倒くさい
・疲れる
などのデメリットがあり、「こんなクソな作業してられるか!」という感があります。
ちなみに、「金融機関の口座情報をクラウドに保存するのはリスク高い!」と言う人がいますが、その意見はもっともだと思います。
ただ、この自動仕訳機能は、そのリスクを取ってまでして使う価値のある機能だと思うので、僕は割り切って使ってます。
(それに、住信SBIネット銀行のようなセキュリティのきちんとした銀行の場合、二段階認証を設定できるので、連携したとしてもそこまでリスクは高くないですしね。クレカの場合は被害にあっても補償されますし。)
データの保管場所
それぞれのデータの保管場所は、
- ブルーリターンA:インストールしたパソコン上
- MFクラウド確定申告:クラウド上
です。
なので、
ブルーリターンの方は、パソコンが壊れるとデータも失われます。(事前にバックアップを取っておけば大丈夫ですが)
MFクラウド確定申告の方は、クラウド上にデータが保存されているので、データが失われる心配はありません。
▲ブルーリターンAは、手動でバックアップしておく必要がある |
ネット回線がなくても使える?
それぞれのデータの保管場所は、
- ブルーリターンA:インストールしたパソコン上
- MFクラウド確定申告:クラウド上
です。
なので、
ブルーリターンの方は、ネット回線がないパソコンでも使えます。
MFクラウド確定申告の方は、ネット回線がないと使えません。
マルチプラットフォーム対応
MFクラウドの方は、ブラウザから操作します。
なので、ネットさえ繋がっていれば、
- Windows
- スマホ(iPhone、Android)
- Mac OS
など、ブラウザが使える端末であれば、どんな端末からでもアクセスできます。
例えば、税務署に出向いてから、確定申告書の間違いに気づいたとき、
スマホからMFクラウドにログイン → 間違いを直す → pdfとして再出力 → コンビニで印刷
みたいなこともできたりします。
対して、
ブルーリターンAは、インストールしたパソコンでしか使えません。
しかもインストールできるパソコンは「Windows」のみです。
グラフなどを使った解析機能
MFクラウド確定申告には、入力したデータを元に、いろいろなデータをグラフにする機能があります。
例えば、「1年でどこからの売上がいくらあったか」とか↓、
「1年でどの経費をどれだけ使ったか」とか↓、
入力した情報をもとに、わかりやすいグラフに変換してくれます。
例えば
- ○月は売上が悪いなぁ
- 今年は経費を使いすぎだなぁ
みたいに、経営に役立てれます。
僕の場合、このグラフを見て「俺の事業はこうなっているのか~」と確認することが多いので、地味に重宝してます。
将来性
ソフトの寿命(ソフトが開発されなくなって販売中止)的な意味で考えると、
- ブルーリターンA:
→全国青色申告会総連合という社団法人が作ったソフト
- MFクラウド確定申告:
→「マネーフォワード」という上場企業が作ったソフト
(マネーフォワードは、最近(2017年9月)上場した会社。会社全体の売上もどんどん伸びしている(現状赤字決算ですが)ので期待が持てる)
という風に、どちらもそこそこ大きい組織が作ったソフトなので、寿命は長いと思います。
ただ、ブルーリターンAについては正直、「こんな旧時代なソフト、新しく使い始める人いるの?」という気がするので、ブルーリターンAがクラウドに対応しない限り、将来的には使用するユーザーが減っていく気がします。
まぁブルーリターンAがなくなることは無いと思いますが、
- ユーザーが多いソフトは、開発費が多く使える
→なのでどんどん便利になる
- ユーザーが少ないソフトは、開発費をあまり使えない
→なので便利にならない(他のソフトに置いて行かれる)
という理屈によって、どんどん旧時代の遺物になっていくと思います。
昔=ブルーリターンAは良ソフトだった
ブルーリターンAがリリースされたのは、2001年です。
2001年当時はまともな申告ソフトがなかったでしょうから、ブルーリターンAは重宝されたんだと思います。
やよいの申告ソフトですら、リリースされたのはもっと後ですから。
「今までずっとブルーリターンAを使ってきた!」
「だから今更ほかのソフトに乗り換えるなんて面倒だ!」
という人はそのまま使い続ければ良いと思うのですが
今は便利な申告ソフトがたくさんリリースされているので
今現在、「どの申告ソフトにしようかなぁ」と迷っている人は、絶対にクラウド系のソフトを使うべきだと思います。
新規の人がブルーリターンAを使うメリットはないので・・。
ちなみに、どちらのソフトも、無料版(体験版)が用意されているので、迷っている人はどっちも使ってみて判断すれば思います↓。
あと、MFクラウド以外にも、クラウド系のソフトは2つほどあるので、
そちらもオススメです↓。
関連:個人事業主にオススメの確定申告ソフト3つ【MFクラウド、freee、やよい】
おわり
追記:2018年11月13日:
コメントより指摘を頂いて気づいたのですが、ブルーリターンAの料金が間違っていたので記事を修正しました。
申し訳ありませんでした。
修正:2019年7月23日:
MFクラウドの料金が値上げされたので、それに伴っていろいろ修正しました。
コメントをどうぞ
ブルーリターンAのサイトにいったら3年に1回9,000円って書いてありましたよ。
普通に足し算したら10年間で54,000円では?
だいぶ偏った記事なのでブルーリターンAに親でも殺されたのでしょうか。ブルーリターンAを貶したい気持ちは察しますけど事実は書きましょうね^^
ご指摘ありがとうございます!
「最初に27,000円払って、1年ごとに9,000円払わなければならない」だと勝手に勘違いしていました!
申し訳ありませんでした!
(記事修正しました)
あと、偏った内容にしたつもりはないのですが、どのへんが偏っていますでしょうか・・?よければ教えて頂けるとうれしいです。
これで偏った内容にしたつもりはないんですね…
迅速な修正はさすがですね!!
ありがとうございます!!( ・ᴗ・ )⚐⚑
ブルーリターンAには怒り心頭です。
他社の会計ソフトからの乗り換えなのですが、老眼ゆえに画面が見えにくい。(無だな色付けがしてある)
支分け画面で、元帳毎の仕分前と支分け後の数値がない。(全元帳の合計残高が表示される)あまり役に立たない。
便利機能がぎゃくに使い方を難しくしている。
他社からの乗り換えなので以前に使用していたコード番号が使えない(自由度が小さい)とくに摘要に使うコードが1から順をおって決めなければならない。(項目毎に100番台、200番台のような使い方ができない)
何をするにも全てマウス! 矢印キーをもっと活用してくれ!等の要望を伝える窓口がない。
他にもいっぱいあるけどこれくらいにしておきます。
ブルーリターンAを使っていました。
何年も使っていたから慣れていますが 青色申告会員として年に12000円の会費を納めないと利用できず 普段からあまり恩恵を受けていないので高いですよね。
なので青色申告会を脱会して 今どこの会計ソフトを使うか迷っています。
毎年この時期が嫌です。
ユーザーインターフェースの使いやすさの項目について
「文字を入力すれば、その文字が含まれる勘定科目に絞れたりする」はブルーリターンも同じですよ?
すみません、もう一度確かめてみたんですが、どうやって絞るのか分からないです・・。
「振替伝票入力」の画面で絞れますか?
どこにどう入力すれば絞れるんですか?
もしかして「事例設定」「事例参照」のことを言ってますか?
あと余談ですが、もしその機能があったとしても、言われないとその機能があることに気づけない時点でソフトとして終わってると思います・・。
完全に同じ使い方なのでどうやって?と言われても・・・
科目を選択する欄に言葉を入れて科目を限定するのですよね?
振替伝票入力でも帳簿入力でも仕訳帳入力でも決算仕訳入力からでもなんなら減価償却資産の登録からでも科目を選択するためならばできますよ。
この説明でどうでしょうか?説明になっていないかしら?
余談について
税金関係もそうですね、残念ながら世の中知らない者が損をする仕組みなのです。
ただ、これに関しては、全く同じ使い方だと思うのですが?
あと余談ですが、事例参照やファンクションキーやCtrl+Enter等を活用しながらすべてキーボードで入力登録ができ、とても便利と感じています。
ただ、「金融機関の口座情報などを取り込める」は便利ですねー!
でも、理解せずに使っている人のめちゃくちゃな(経費が2倍になっているのに気が付いてない…この人は特別な例かもしれませんが、若い女性でした…。)決算書をちらっと見て恐ろしさを感じました・・・。
あー、やっと分かりました!
「コード」の欄に”半角英数字”で打鍵しないと自動表示されないんですね!
ずっと全角で入力してて「出ねえじゃねえかクソがああああああ」ってなってました。すみません。。
全部キーボードで入力できるのは確かに便利ですねー。
確定申告を極めてる人は、むしろブルーリターンのほうが良かったりするんですかね。
たしかに金融機関の口座情報は諸刃の剣ですよね。
知識ない人が使うと危ないかもです。
ただ、僕はもうこの機能のないソフトには戻れないですね・・。便利すぎて・・。
まぁ何にせよ、ご指摘ありがとうございました!(記事修正させていただきました)
このページで「MFクラウド」が紹介されていますが、私は月額800円で年契約していたのですが、今年6月に突然値上げの通告を受け差額を請求されました。通常取引で年契約しているサービスを値上げする会社を見たことがない。改定後の金額とこのような経緯経を書かれるほうが読者の方にも良いのでは思います。