Google Adsenseは不課税売上 → なので消費税の課税対象にはならない

課税売上1,000万円以上 = 消費税を払う必要あり

消費税はアフィリエイターでも、課税売上が1,000万円を超えると払う必要があります。

 

例えば、2018年の売上が

  • A8net:500万円
  • バリューコマース:200万円
  • アクセストレード:300万円

という風に課税売上が「1,000万円」な場合、2年後から「課税事業者」となるので、2020年から消費税を払う必要が出てきてしまいます。

この場合、

例えば、2020年の課税売上も「1,000万円」だったとして、「簡易課税」で申告するとしたら、

消費税 =(課税売上 × 消費税) ー (課税売上 × 消費税 ×みなし仕入れ率)
    =(1,000万円 × 8%) ー (1,000万円 × 8% ×50%)
    =40万円
 
 ※「みなし仕入れ率」は、アフィリエイトの場合「サービス業」にあたるので「50%」

って感じになり、40万円もの消費税を払わないといけません。

Google Adsense = 不課税売上

ただ、Google Adsenseだけは例外。

Google Adsenseの売上は「不課税売上」という部類の売上に該当するので、消費税の対象には含まれません。

なので、「課税売上」に含めなくていいのです。

▲引用:国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等について( 国内事業者の皆さまへ )

(詳しい理屈を知りたい人は「Adsense 不課税取引」などのワードでググってみてください)

 

例えば、2018年の売上が

  • A8net:500万円
  • バリューコマース:200万円
  • Google Adsense:300万円

という風な場合、売上の合計は「1,000万円」だけど、課税売上は「700万円」しかないので、2年後に課税事業者にならなくて済みまs。

 

つまり、「Adsenseしか売上がないよ!」みたいなアドセンサーは、ずっと消費税を払わなくていいのでめちゃくちゃ得。

Google Adsense分の売上の申告方法

「じゃあGoogle Adsense分の売上はどういう風に申告すれば良いの?」って話ですが

他の売上と同じように申告すればOK。

 

なぜなら、課税事業者になった年度に

  • 「課税売上の内訳を教えろ!」
  • 「消費税払え!」

みたいな内容の紙キレが税務署から送られてくるので、それに対して以下のように返信すればOKだから。

○Google Adsenseの売上を考慮すると、課税売上が1,000万円未満になる場合:

送られてきた紙キレに対して、

  • 「売上は1,000万円超えていますが、売上の一部であるGoogle Adsenseは不課税取引なので課税売上の対象外です!」
  • 「したがって、Google Adsense分の売上を考慮すると課税事業者の対象である課税売上1,000万円には届きません!」
  • 「なので今年は消費税の対象外です!」

みたいに返信すれば、税務署から「そか。じゃあ消費税を納めなくてもええわ。」という風に対応してもらえる。

○Google Adsenseの売上を考慮しても、課税売上が1,000万円を超える場合:

送られてきた紙キレに対して、

  • 「売上は1,000万円超えていますが、売上の一部であるGoogle Adsenseは不課税取引なので課税売上の対象外です!」
  • 「Google Adsense分の売上は○○○万円です!」

みたいに返信すれば、税務署から「そか。じゃあGoogle Adsenseの売上分の消費税は納めなくてもええわ。」という風に対応してもらえる。

Adsense分の消費税を納めすぎていた場合

「Google Adsense=消費税の対象外」ということを知らなかったせいで

 

「Adsenseの分の消費税を余計に払っていた!」

 

という人は、「更正の請求」という紙キレを提出することで「消費税払いすぎてたんで返してください!」と申し出れます。

詳しくは以下ページを参考にしてみてください。

参考[手続名]消費税及び地方消費税の更正の請求手続(個人事業者用)

 

ちなみに、消費税を納めた年から5年以内なら取り返せるみたいです。

 

おわり

追記(2019年1月30日):

以下のような「それおかしくね?」と言いたくなるツイートを見つけたので

どうせなので追記に使わせていただきます。

 

んー・・

マーケターZさん、「役務の提供」について勘違いしてないですかね・・

 

だって、AdsenseってGoogleとの取引じゃないですか。

 

つまり、役務の提供先って

自分 → 閲覧者(国内)

じゃなくて

自分 → Google(国外)

じゃないですか。

 

役務をすることでお金をもらうのは「自分」で、お金を払うのは「Google」。

 

なので「サイトが国内向けだから云々~」とか、まったく的外れだと思うんです。

(それに国内向けのサイトでも、国外の人が閲覧することもあるだろうし・・)

 

というわけで、この時点で「Adsenseの売上=不課税」なのは確定だと思うんですが

 

あと一つ気になるのが

  • 「情報の発信地が国外だったら云々~」
  • 「情報の発信地はサーバーの場所です」

などと言っている点です。

これらはどういう意味で言ってるんでしょう・・?

 

以下の国税庁の資料によると

国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等について( 国内事業者の皆さまへ )

 

消費税が課税されるかどうかって、「役務の提供を受ける者の住所」で決まるらしいじゃないですか。

だったら「情報の発信地」とか関係なくないですか・・?

▲ちなみに、Adsenseの利用規約によると、Adsenseの契約は「Google Asia Pacific Pte. Ltd. 」というシンガポールの会社とするらしい。つまり「役務の提供を受ける者の住所」=海外だと思われます。

 

まぁどうせ、「電話相談センターの人が無能だっただけ」というオチだと思いますけど・・。

 

 

★★★

 

ちなみに余談ですが、国税の電話相談センターは、かなり当たり外れがあると思われます。

前に記事にした通りなんですが↓。

国税庁の電話相談センターは人によって当たり外れがある → なので何回も掛けるべき。みたいな話

 

(ちなみに国税庁の電話相談センターってアルバイトらしいです。 ※コメントより)

 

なので、今回のようなややこしい内容を、国税の電話相談センターに問い合わせするときって、何十回と電話しないと信憑性が薄いと思うんですよね。

要するに「何十回と電話したけど全員がこう言ってるんだからまぁ合ってるだろ!」みたいな使い方をしないとダメと。

 

以上、どうでもいい余談でした。

 

おわり

コメントをどうぞ

  1. げん より:

    記事読ませて頂きました。
    大変参考になります。
    ありがとうございます。
    最後の一文で
    『2018年4月からこの記事の内容は無価値になります。』
    とありますが、これは2019年の間違いでしょうか?

    • とんまあとんまあ より:

      読んでいただいてありがとうございます!
      ご指摘の通りです!2019年の間違いです!(訂正しました!)