このページは、
- 「クレカのポイントって課税対象なんだろうか?」
- 「ポイントサイトのポイントって課税対象なんだろうか?」
- 「Amazonアソシエイトで得たポイントって課税対象なんだろうか?」
って思ってる人向けのメモ書き。
解釈
国税庁がポイントについての解釈を書いていた。↓
以下、引用。
3 結論
ポイントの法律関係は、少なくともポイント付与の元になった取引きとは別の何らかの給付を、対価を支払うことなく請求できる権利が付与されたものであると捉えることが適当であり、課税されるべき経済的利益にあたる。
ポイントプログラムの法律関係は贈与契約といえるが、贈与の目的物はポイント保有者の意思表示(請求等)によって初めて確定するという停止条件付贈与契約であり、さらに、請求等によって停止条件が成就するまでは、ポイント付与者に解除権等が与えられているという契約関係といえる。
停止条件付贈与契約であるので、停止条件の成就、すなわち、ポイントが実際に使用された時に贈与契約は効力を生じ、その時点で課税されるべき所得となると考えられる。所得区分に関しては、多くの場合は法人からの贈与として一時所得となるが、業務に関連して取得したポイントについては事業所得等に、役務提供の対価として獲得したポイントについては雑所得となる。
その結果、所得区分の異なるポイントが合算された後に使用された時、どの所得区分のポイントが使われたかを決定してそれに応じて申告をするというのは困難な場合も多いであろうと思われる。
それでも、一時所得については、一時所得の特別控除額によって、ほとんどの納税者は申告する必要は生じないであろう。
そのため、事業所得等となる場合のポイントの記帳方法が定着すれば、実務上の困難の多くは解消すると思われる。
この読みにくい文章↑を、簡単に解釈した文章↓。
・ポイントは、(現行の法制度で解釈するなら)課税対象だよ!
・ただ、ポイントは使用した時点で課税されるのであって、獲得した時点では非課税だよ!
- ポイントの所得区分は(基本的には)「一時所得」だよ!
- でも、事業に関連するモノを買った場合に付与されるポイントは「事業所得」だよ!
- あと、ポイントサイトとかでゲットできるポイントは「雑所得」だよ!
・でも、所得区分が違うポイントを同時に使用した場合、どの所得区分のポイントが使用されたか分からないよね!(※1)
・だからまぁ、(ややこしいし、大抵の人は一時所得控除50万以下だろうから)ポイントは課税しなくても良いね!!
・将来的に、ちゃんとしたポイントの記帳方法が考案されればいいなぁ・・(願望)
まとめ
①クレジットカードのポイント
クレジットカードのポイントは
自分の事業に関係するモノを買った場合に付与されるポイントは「事業所得」になります。
つまり、課税対象になります。
また、プライベートなどで使用した際に付与されるポイントは「一時所得」になります。
なので年間50万円までは非課税。
でも実質、クレジットカードのポイントは全て、申告しなくても別に問題ないらしい。
クレジットのポイントだけで年間100万くらいの収入があっても、黙認されるらしい・・。(ソースはどこかで見たブログ)
ちなみに、P-one(Standard)カード↓のような「購入額から自動的に1%割引になるカード」の場合、ポイントが付かない。
なので
- 「ポイントもきちんと仕訳したいけど面倒くさい!」
- 「でもポイントは欲しい!」
みたいな人は、こういう風な「自動的に○%割引になるカード」を使えばいいと思います。
ただし、ポイントが付かない分、経費の金額が少なくなってしまうから、その分は損しちゃいますが。
(例えば、本来1,000円のモノを購入すれば、1,000円を丸々経費にできるけど、「購入額から自動的に1%割引になるカード」で購入した場合、990円しか経費にできないということ)
②ポイントカードのポイント
例えば、
- スーパー
- 家電量販店
などでゲットしたポイント。
こういうポイントは全部「一時所得」になります。
なので、年50万円以下なら非課税。
しかし、このポイントについても、別に申告しなくても問題ないらしいです。
というか、ポイントカードなんて個人情報も何もないわけだから、税務署も調べようがないよね。
ポイントカードって匿名でも作れるところあるし。
それに、1つの企業でしか使えないポイントを、「1ポイント=1円」って定義するのはちょっとムリがあるし。
③ポイントサイトのポイント
例えば、「ちょびリッチ」とか「ハピタス」みたいなポイントサイトでゲットしたポイント。
そういうのは全部「雑所得」になります。
つまり、課税対象になります。
だから、例えば、サラリーマンの場合なんかは、
- 年20万超えた場合は「確定申告」が必要
- 年1円を超えた場合は「住民税の申告」が必要(ただ、「住民税の申告」については実際には申告しなくても問題ないっぽい・・)
って感じになります。
ただし、開業届などを出してガチでポイントサイトで稼いでいる場合は「事業所得」とすることも可能だと思います。
④アフィリエイトで得たポイント
例えば、「Amazonアソシエイト」や「楽天」などのアフィリエイトで得たポイント。
そういうのは全部「雑所得」になります。
つまり、課税対象になります。
だから、例えば、サラリーマンの場合なんかは、
- 年20万超えた場合は「確定申告」が必要
- 年1円を超えた場合は「住民税の申告」が必要(ただ、「住民税の申告」については実際には申告しなくても問題ないっぽい・・)
って感じになります。
ただし、開業届などを出してガチでアフィリエイトをやってる場合は「事業所得」とすることも可。
総まとめ
・今のところ(2017年現在)、ポイントを課税する厳密な法律があるわけじゃないから、別に申告しなくても問題ないっぽい。
※ただし、「ポイントサイト」「アフィリエイト」などで得たポイントは別(ちゃんと申告しないと税務署に殺される)
おわり
- 「一時所得」としてのポイントが1,000
- 「事業所得」としてのポイントが1,000
みたいに2,000ポイントある場合に、「1,000円のモノを購入した場合はどっちのポイントが先に消費されるの?」みたいな話です。
コメントをどうぞ
ポイントサイトの場合、ポイントを交換した時点で課税の対象で間違いないですか?
ポイントを保有してる時点では課税の対象にはならないとよく聞くのですが。
やよいの青色申告で帳簿をつけていますが、ポイントを交換申請した日と入金された日をつけてますが間違ってますかね?
ちなみに簡易簿記(10万円控除)です。
>>ポイントサイトの場合、ポイントを交換した時点で課税の対象で間違いないですか?
間違いないと思います。
記事中の引用文に書いてあるように、国税庁が「交換した時点で課税の対象やで」と言ってるので。
>>やよいの青色申告で帳簿をつけていますが、ポイントを交換申請した日と入金された日をつけてますが間違ってますかね?
発生主義で記帳している場合、あなたが言っている記帳方法で正しいと思います。
(参考)
・現金主義で記帳している場合、入金された日付で売上計上する
・発生主義で記帳している場合、ポイントを交換申請した日付で売上計上し、入金された日付で売掛金を回収する
ありがとうございます。
助かります。
全てネットで調べて記帳していたため毎年不安で(笑)
本当に本当に助かりました。