最近、ツイッターで「インボイス制度」とやらの話題をよく見ますが
インボイス制度のお話。
「こまけぇことはいいからフリーランスは結局どうなるの?」というのが分からず税理士さんに質問しまくってようやく理解。結論から言えば
「年収の5%を消費税として納める」
「報酬受け取り時に消費税分を加算してもらうのを諦める」
の二択に。(消費税10%として)— 師走トオル pixivFANBOX始めました (@SiwasuToru) August 29, 2019
- そもそもインボイス制度ってなんなの?
- アフィリエイターと何の関係があるの?
って感じで何も分からなかったので調べました。
その結果のメモ。
図でザックリ
最初に図でザックリと。
今はこんな感じです↓。
インボイス制度がはじまるとこうなると思われます↓。
インボイス制度とは?
すごくザックリ言うと、「消費税の計算を紙ベースできちんとしようね」みたいな制度のことらしい。
これだけだと何のことか意味不明ですよね。
なので例を出します。
例えば、A8netで10,800円の確定報酬をゲットしたとします。
このとき10,800円の内訳は
10,000円(報酬)+800円(消費税)
という風になります。
ASPからの報酬って消費税込みですからね。(Google Adsenseみたいな例外もありますが)
そして消費税は
もらった消費税 ー はらった消費税 = 税務署にはらうべき消費税
という計算式で決まります。(詳しくはこちら)
なのでこの場合A8netとしては、800円の消費税をアフィリエイターに払っているわけなので、この800円を「はらった消費税」として差し引けるはずですよね。
というか現状は差し引けるんです。
しかし、インボイス制度がはじまると、アフィリエイターから「A8netから800円の消費税をもらいましたよ!」という証拠書類※1を提出してもらわないと、A8netは「800円の消費税をもらいました」という証明ができなくなるので、この800円を「はらった消費税」として差し引けなくなるのです。
「じゃあアフィリエイターがその証拠書類を提出すれば解決じゃん」って思うかもですが
証拠書類を提出できる権利があるのは課税事業者だけで、免税事業者には提出できる権利がないんです。
つまり、ASPの立場からすると免税事業者のアフィリエイターに稼いでもらうより、課税事業者のアフィリエイターに稼いでもらって「A8netにこれだけ消費税を払いました」みたいな証拠書類を提出してもらったほうが得する状況になるってわけです。
「え?免税事業者なアフィリエイター、ピンチじゃね?」
そうです。割とピンチなんです。
インボイス制度が導入された理由
軽減税率のせいらしいです。
軽減税率が導入されると商品によって
- 8%
- 10%
って分かれるじゃないですか。
なので「消費税の税率をしっかり管理できるようにしたほうがいいよね」ってことでインボイス制度が導入されたらしいです。
ほんとに軽減税率って百害あって一利なしですよね。マジでクソだ。
インボイス制度のはじまる時期
2023年10月から開始されるらしいです。
ただし、以下のように6年間の経過措置があるらしいです。
- 2023年10月~2016年9月
→免税事業者に支払った消費税の8割を「はらった消費税」として計算できる
- 2026年10月~2029年9月
→免税事業者に支払った消費税の5割を「はらった消費税」として計算できる
- 2029年10月~
→経過措置おわり
経過措置というのは「いきなりインボイス制度をはじめるとキツいだろうから段階的に移行しようね」みたいなやつで
つまり「いきなり殺すのは可哀想だから段階的に殺そう」と同義です。
免税事業者なアフィリエイターは不利になる?
有利か不利かで言ったら、不利になるとおもいます。
ASPによっては「免税事業者だけ消費税分だけ報酬を減額します!」みたいな対応をしてくる可能性もなきにしもあらずなので。
まぁでも、だからと言って免税事業者のアフィリエイターもそこまで不利にならないとおもいます。
というか個人のイラストレーターとかが悲惨すぎて「アフィリエイターは全然マシだろ」って状況だからです。
例えばイラストレーターとかだと
- 個人の弱小イラストレーター(免税事業者)に、108万円分のイラストを発注する
→発注者は8万円分の消費税をよけいに払うことになる
- 個人の大物イラストレーター(課税事業者)に、108万円分のイラストを発注する
→発注者はこれまで通り8万円を「はらった消費税」として計算できる
って感じで、発注者は課税事業者のイラストレーターに発注した方がはるかに得するわけじゃないですか。
これって要するにですよ。
イラスト発注のような場合は、イラストに特にこだわりがないなら「そりゃ課税事業者にだけ仕事をお願いしますよね。そっちの方が断然得だし。」って話になるわけで
つまり、免税事業者なイラストレーターはマジで仕事が激減する可能性があるわけです。
それに対してアフィリエイトの場合、課税事業者だろうが免税事業者だろうが紹介してもらえればもらうほどASPは儲かるわけなので「両方に仕事をお願いすればいいや!」となります。
つまり、仕事が減るという最悪の事態だけは避けられるわけです。
ほら?
イラストレーターとかに比べたらアフィリエイターは全然マシでしょ?だって仕事はもらえるわけだし。
ちなみにこんなこともあって、イラストレーターの中には「消費税の支払いが増えるけど仕事を受けるためにあえて課税事業者になる」みたいな選択をする人も出てくるかも?ってな話でツイッターで盛り上がってたりします。
(アフィリエイターの場合は、課税事業者にならなくても仕事はもらえる(というか管理画面から勝手に選べる)ので、免税事業者は免税事業者のままでOKですが)
課税事業者なアフィリエイターは不利になる?
不利になりません。
むしろ免税事業者が不利になる分、相対的に有利になるとおもわれます。
まとめ
まとめると
インボイス制度がはじまると免税事業者なアフィリエイターは不利になるかもね!でも大手のアフィリエイター(課税事業者)は有利になるかもね!
確実に損するのはASPだけだね!(今のうちにASP株を空売りしておくといいかもね!笑)
みたいな感じっぽいです。
もっと詳しく知りたい人は次のPDFなどを見るといいかもしれません。
おわり
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