結論からいうと、別に不正受給じゃない。
不正受給なのか?
例の病気の影響で、以下の2つの「自営業者を救済しよう!」制度がはじまっていますが
- 「売上が減った自営業者にはお金あげるよー!」な制度
→持続化給付金 「売上が減った自営業者には家賃を援助してあげるよー!」な制度
→家賃支援給付金
この2つの受給条件には、以下のように書かれています。
2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月(以下「対象月」という。)があること
2020年5月から2020年12月までの間で、新型コロナウイルス感染症の影響により(※4) 、以下のいずれかにあてはまること。
- いずれか1か月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減っている(例1)
- 連続する3か月の売上の合計が前年の同じ期間の売上の合計と比較して30%以上減っている(例2)
※4:売上の減少が、新型コロナウイルス感染症の影響によるものではないことが明らかであるにもかかわらず、それを偽って給付を受けた場合、不正受給として厳しく対応することがあります。
引用元:申請できる方 | 家賃支援給付金
上が「持続化給付金」の条件で
下が「家賃支援給付金」の条件です。
文言の違いはともかく、どちらも似たような趣旨の制度なので「売上減少の原因がコロナじゃないのに申請するのはダメだぞ」という条件には変わりないと思うのですが
そんなことより、ここで気になるのは「売上減少の原因が100%コロナじゃないといけないのか?」という点です。
例えば
- 手法:SEOがメイン
- 使っている広告:Google Adsenseがメイン
というアフィリエイターの場合、「売上減少の原因」というと「Googleに検索順位を下げられた」のが主原因だと思いますが、コロナの影響でAdseseの単価が下がっている昨今では、コロナも副原因だと言えます。
事実、僕のGoogle Adsenseも影響を受けてます↓(もちろんジャンルによっては単価が下がっていない人もいると思うのですが)。
だとすれば、仮に売上減少の原因が
- コロナ:5割
- 検索順位の下落:5割
という場合どうなるのか。
この場合、「コロナが原因である」とも言えますが「単純に事業自体がうまくいっていないのが原因」とも言えます。
はたしてこの場合、申請してもよいものなのか‥・。
コールセンターに訊いてみた
自分で考えても分からないので、持続化給付金および家賃支援給付金のコールセンターに電話して訊いてみました。
- 持続化給付金のコールセンター:0120ー115ー570
- 家賃支援給付金のコールセンター:0120-653-930
その結果、
売上減少の条件を満たしていて、「コロナの影響を受けている!」と立証できるのなら、コロナの影響が微小なものであったとしても申請してもOK
という回答でした。
まぁそりゃそうですよね・・・。
極端な話、売上が減少している原因が
- コロナ:1割
- 検索順位の下落:9割
とかだとしても、一応「コロナの影響を受けている」ことになるし、もし仮に「売上の減少理由が100%コロナの場合のみ」という条件だったとしても、「売上の減少原因が100%コロナのせいだ!」と立証するのは実店舗経営でもムリでしょうし。例えばコロナがなくてもその年の売上は悪かったんじゃねーの?という可能性は捨てきれないし。
あと、そもそも申請している母数も多いだろうし、「売上減少の原因がコロナなのか?」なんて税務署(この制度の担当が国税なのかは知らないけど)も立証するのが大変だろうし。
不正受給な案件
逆に
- 「明らかに詐欺でしょ」みたいな案件
- 「コロナ100%関係ねーだろ」みたいな案件
だと、不正受給としてぶっ殺されるかもですね。
例えば、以下のような案件です。
そもそもこの制度は「新型コロナで影響を受けた事業者を救済する」ために設けられたものですから、他の原因による減収を理由に申請するのは、NGです。例えば、今年6月、日本郵政グループの保険の営業社員などの不正受給が表面化しました。彼らは、保険の件数に応じて支給される営業手当を個人事業主として確定申告しているため、手続き上は、給付金の申請が可能でした。しかし、今年に入っての減収は、コロナの影響ではなく、保険商品などの不適切販売による営業自粛が主たる原因だったのです。
農閑期でもともと収入がない月を対象に申請し、新型コロナによる減収の事実がないとみられる農家が受給するケースが指摘されている。審査の際、収入減がコロナの影響であることを証明する書類は不要で、申請は農家のモラル頼みなのが実情だ。
「8月に入り、周囲の農家が申請したという話を聞くようになった。実際にもらった人もいて、農家の間で口コミで広がっているようだ。もともと収入がない月の書類を提出して給付金をもらえば犯罪になるのではないか」。
イケハヤ氏は不正受給なのか
最近では、高知のイケハヤさんが持続化給付金200万円を給付したことで
- 「情報商材屋なのにコロナ関係ねーだろ」
- 「不正受給じゃないの?」
などとツイッターが荒れていましたが、コロナが売上減少に少しでも影響したのなら、別に間違ったことではないと思われます。
イケダハヤトさん!@IHayato 「200万円の持続化給付金を貰えた」とDiscordにて拝見しました!イケダさんといえばnoteなどの情報商材販売やYouTube活動で生計を立ててらっしゃると思うのですが、ご自身のお仕事がコロナでどのような影響を受けてしまったのか教えてもらえませんか?私も申請したいです! pic.twitter.com/3bmT4sf2Z3
— 滝沢ガレソ (@takigare3) September 12, 2020
彼の収入源がどうなっているか僕は知らないので何とも言えないのですが
彼は最近Youtubeに本腰を入れてるみたいなので、もしYoutuberとしての広告収入がメインになっているなら、コロナの影響で広告単価が下落して売上が減少した・・・という可能性はあるかもしれません。
まとめ
・「持続化給付金」と「家賃支援給付金」、両方とも自営業者が対象なのでアフィリエイターも対象。
・でも、どちらも給付条件に「コロナの影響で売上が減った場合のみ」と書かれているので、「検索順位の下落による売上減少」などの理由で申請して給付してもらえたとしても、あとになってから「不正給付だぞ」と言われちゃうかも。
・ただ、アフィリエイターもコロナの影響を受けている可能性が高い(例:広告単価の下落や広告出稿の取り止めなど)ので、自身が「何らかの影響を受けている!」と立証できるだけの証拠があるなら、申請しても大丈夫っぽい。例えば「前年と比べてクリック単価があきらかに下がっている!」「主要な広告主の広告が出稿停止になった!」などの証拠があったり。
おわり
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